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実際の紙に印刷してみないと本当の色味はわからない!!本紙校正・本機校正・簡易校正の違いについてまとめてみた。

“PCの画面上で見る色味と
実際の紙に印刷した時の色味は
全く異なるよ”

ということを
昨日の終わりに書きました

参考記事:覚えておきたいよく使う紙質3種とわたしの好きな紙。

それはなぜかというと

PCの画面と印刷物とでは
色の表現の仕方が違う
からなんです

オリジナル絵本作家
デザイナー
倉田美幸です



プロフィールはこちらです^^

オリジナル絵本については
こちらをご覧ください^^

以前校正について
記事にまとめましたが

校正は校正でも

“色校正”

というものがあります

参考記事:校正のすヽめ。手順4つとポイント4つまとめ

再度:校正とは?

印刷物等の字句や内容、体裁、色彩の誤りや不具合を、あらかじめ修正すること。校合ともいう。 出版にあたっては、印刷に先立って仮刷りを行い、それと原稿の内容を突き合わせ、誤植や体裁上の不備を正す。文字や数字ばかりでなく、デザインや発色の確認も行い、特に発色の確認を行う校正を色校正という。
ウィキペディアより引用

今日はこの部分↓

“デザインや発色の確認も行い、特に発色の確認を行う校正を色校正という。”

この部分について
まとめてみようと思います

色校正を出すこと

そもそも色校正って何?

ってところなのですが

昔は今みたいに
“PC一台あればデザインできる”
という時代ではありませんでした

台紙の上に
モノクロの紙を切り貼りした

“版下(はんした)”

という

印刷するための版を作る前段階で
このような下書きの台紙を
作っていました



これ、以前ハローキティ展に行った時に見た“版下”。

文字やイラストが

切り貼りされているのが

わかりますでしょうか??

文字を大きくしたり
小さくしたりするのも
一苦労で

コピー機で拡大縮小したものを
重ねてはやり直したり・・・
を繰り返していたそうです

今では考えられない
細かい作業・・・!!

常にモノクロでの確認で
校正作業をしていたので
文字校正が完了した後

デザイナーさんが数値で
色味のパーセンテージを指定し
※CMYKで表現します←これについてはまた書きます

色味チェックのための

“色校正”

を出して

初めて仕上がりのイメージを
確認することができたそうです

今は画面上も色が入ってますし
プリンターで簡単に出力して
色味のチェックができますね



いい時代だなぁ・・・

さて
色校正の違いについてですが
何種類かあるので覚えておくと
便利です

本紙校正(ほんしこうせい)

色校正のための専用の印刷機で
印刷をした色校正のこと

本紙とは実際につくる印刷物で
使用する印刷用紙で
色校正を印刷します

昨日の記事にも書きましたが
参考記事:覚えておきたいよく使う紙質3種とわたしの好きな紙。

紙質によって色の出方が全く違うので
実際に使用する印刷用紙で
印刷して確認した方が良いです

でも
色校正のための機械で出したものと
本番の印刷の機械で出したものとでは
機械の構造が違うため
全く同じ色にはならないといいます

なので必要になってくるのが

↓↓↓

本機校正(ほんきこうせい)

本機校正とは
実際の印刷に使う機械で
実際の紙に印刷して
色校正を出すこと

本番の印刷と同じ状態で印刷するため
最も確実な色校正です

ただ
本番の印刷機を使うため
時間とコストがかります

簡易校正(かんいこうせい)

簡易校正とはDDCP(デジタル・データ・カラー・プルーフィング)の略

通称 プルーフ

と言います

紙質は気にせず
ツルツルの光沢のある紙で
“こんな仕上がりになるよ”
という
全体的な色味チェックのための
出力紙です

別名 コンセンサス
(意見の一致 合意)
という単語の一部をとって

コンセ

とも呼ばれます

そんなに仕上がりの色味を
気にしなくていいかな
という時や

コート紙などの
光沢のある紙で印刷する場合は
プルーフのチェックぐらいで
良かったりします

コストもそんなにかからず
短い時間で出せるので
納期があまりない時には
オススメ

普通のプリンターでの
出力に近い感じです

ただし
実際の印刷で使う紙質が
全く違うものである場合
あまり参考にならないので

あくまで目安として
仕上がりチェックぐらいの
イメージで利用するのが
良いかと思います

色校正といっても
この3種類ぐらいの違いがあるので
どの程度までのチェックを
したいかによって
チョイスするといいと思います

まとめ

やはり一番仕上がりに近いのは
本機校正であるため

できる限りこちらの

本機校正を

オススメします

ただし
時間とお金がかかるので
難しいこともしばしば

でも
せっかくデザインを作っても
印刷した時に仕上がりの色味が
イメージと違ったら

これまでの労力が
台無しになってしまいます

そんなことにならないためにも
色校正を出すことは
時間とコストの削減にもなります

イメージだけ分かれば良い場合は

プルーフ(簡易校正)[低]

割と本印刷に近い色味を
確認したい場合は

本紙校正[中]

本印刷に限りなく近い
色味を確認したい場合は

本機校正[高]

というような感覚で
覚えておくと
良いかなと思います

どの色校正を出すにしても
コストはかかってくるので
そこはお客様と要相談で
進めていくのが良いです

イメージ通りの
仕上がりにしたい場合は

+αコストがかかっても

”色校正”

を出すことをオススメします

本日も最後までお読みくださり
ありがとうございました

“Life is Design”
シンプルだけどあたたかく
あなたの想いをカタチに描き起こす
オリジナル絵本作家
グラフィックデザイナー
倉田 美幸

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